おはニーハオ!
タンタンメンですよろしくお願いします!
今日の朝何気なくツイッターを見ていたら
やたらと【BUCK-TICK】の文字が目に留まる。
僕は親族に【BUCK-TICK】大好きマンがおり
昔から知っているし大好きだが
そんなにタイムラインを賑わすような
表側の方達ではないという認識だったので
一体何事だと思ったら
アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』のEDテーマを
書き下ろしたというではないか。
すげー!!と思う反面
日曜の朝から櫻井さんの声がお茶の間に…
と思うとなかなかに衝撃的である。
デビュー30周年を超えているということもあり
現代のばんぎゃる達はもしやこの伝説のバンドを知らないのでは…
と思ったので今回は【BUCK-TICK】について
どうして彼らがこんなに長い歳月活動してこれたのか
また、何故彼らに憧れるバンドマンが多いのか
サウンドや楽曲の観点から解説していこう思う。
とは言ったものの僕もオンタイムで観てきた
世代ではないので人から聞いた話などを
軸に書いていくので悪しからず。
メジャーデビューが1987年。
それから一度もメンバーチェンジせず
高校の同級生やそのお兄ちゃんといった
昔からの馴染みのメンツで
シーンを走り続けてきた【BUCK-TICK】。
バンド活動というのはどうしたって
メンバー間で揉める。
大きなライブをしたってメンバーそれぞれ
打ち上げをバラバラに行うバンドも多いほど。
それこそ某大御所2人組は楽屋がバラバラだそう。
だが【BUCK-TICK】は打ち上げ会場でも
メンバー5人無言で暗闇の中、ひたすら酒を飲みながら一緒にいると。
過去に西川貴教さんの『イエノミ!』という番組で
そのことに触れていましたがギターの今井さんに
と言われて乗り込んだらドラムのヤガミさんが
と西川さんにマジギレしたというエピソードがあるようで(笑)
もうすぐ出会って40年にもなろうかというのに
どれだけ仲が良いのだろう(笑)
そんな不変のメンバーで長い年月を歩んでいく中
何枚ものアルバムを世に出してきている【BUCK-TICK】だが
過去の楽曲と現在の楽曲を聞き比べてほしい。
『スピード』は1991年発売のアルバムの楽曲、
『NEW WORLD-beginning-』は2016年の楽曲。
この2曲の間で実に25年の月日が経っている。
もちろんレコーディング技術の向上などで
音質に違いはあるもののギターのコード感や
櫻井さんの色気たっぷりに歌い上げる
ボーカリゼーションは全くぶれていない。
それどころかバックサウンドは流行を見事に取り入れ
同期サウンドなどの入れ方などもはや時代の最先端を行っている。
そのうえ歌声は年齢と共に色気と深みを増している。
まるで生きてきた自分の時間も得てきた全ても
楽曲に落とし込むかのように
ただただ、深化している。
ロックバンドというのはやはり
初期衝動のようなものを大事にしているバンドが多い故に
年齢を重ねると痛々しさや衰えを感じてしまうことが多い。
そんな中年齢を重ねることで
よりバンド独自の色を強くしていっているのだ。
衰えなど微塵も感じさせない。
過去のバンドなんて思わせない。
そんなことが出来るバンドはそうそういないし
ましてやこれからの時代にもおいそれとは現れないだろう。
現在若手で活躍しているバンドマンでも
【BUCK-TICK】をリスペクトしている人が多い。
という多くのバンドマンが追う理想を体現する
数少ないバンドだからこそ沢山の支持が集まるのだろう。
もう少しサウンド面に触れてみよう。
最新アルバム『No.0』がApple Musicで聴けるので
是非聴きながら読んでほしい。
宇宙を感じるようなサウンドメイクが際立っているように感じる。
『Moon さよならを教えて』など壮大なスケール感と
独特の浮遊感で没入感が高い。
こんなに近未来を感じる楽曲を作っているのが
50歳を越えた人達だと思うと本気で恐ろしい。
その辺にいる20歳ぐらいのインディーズバンドより
よっぽど新鮮味に溢れている。
それこそこれだけ長い年月の中で
大量の楽曲を作ってきているのだから
ネタが尽きそうなモノだが
【BUCK-TICK】はそんな素振りを一切見せてくれない。
積み上げてきた圧倒的な経験値と
子供の新しいおもちゃへの好奇心が混ざったような
ある種純粋な楽曲を息をするように
吐き出してくるのである。
本人達がどういう作曲方法をとっているかはわからないが
なんというか自然と溢れたモノを音にしているような
彼らのサウンドからはそういった印象を受ける。
無理に作ろうとしていない感というか。
リリースしなきゃいけないから
間に合わせで曲作りました、みたいな
安っぽさを全く感じない。
皆さんもわかると思うのだがアルバムの中に
いわゆる『捨て曲』みたいな感覚になる曲がないだろうか?
聴いてるといつもとばしちゃうなーとか。
僕個人の意見だが、そういった飛ばされがちな
いわゆる『捨て曲』はメンバー側が
無理矢理作曲していることが多い気がする。
曲数足りないからボツ曲だけど入れました、みたいな。
そうなるとノッて書けた曲との温度差が激しくなり
捨て曲になってしまう。
だが【BUCK-TICK】の場合は
どの楽曲も自然に溢れてきたように感じるので
アルバムのどこを切っても、ブレない。
多彩なのに普遍的。
故に1枚のアルバムの完成度がめちゃくちゃ高いのだ。
それこそ体力勝負の若い男性とは違って
いろいろな責め方を知っている大人の男といった
例えがしっくりきてしまう。
普段若い勢い重視のサウンドに触れている若い子も
やはり色気のある大人の男のテクニックには
やられてしまうのではないか。
だからこそ今の【BUCK-TICK】のライブには
様々な年代の方が集まっているのだなと思う。
ギタープレイなんかは特に近年の
ダウンチューニング万歳の風潮など意に介さず
ボーカルを最大限に生かす空気作りが圧倒的である。
様々な空間系のエフェクトを取り入れ続けており
簡単には真似出来ないサウンドを構築している。
派手なプレイなんかなくても
かっこいい曲なんていくらでも作れるけどね、とでも
言わんばかりのギタープレイスタイル。
そしてそれを支えるリズム隊も決して
難しいことをしているわけではない。
だが同じように演奏してもこの味は簡単に出るものではない。
そういった『味』のあるバンドは
僕の知る限り近年現れていない。
だからこそ【BUCK-TICK】は唯一無二と言われ
今もなお根強い人気を誇っているのだと思う。
そんな彼らが『ゲゲゲの鬼太郎』に書き下ろしたという
『RONDO』がどんな世界を魅せるのか
初回放送の瞬間が見逃せない。
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