おはニーハオ!
タンタンメンですよろしくお願いします!
今回は若手の中でも期待度ナンバーワンのバンド
【キズ】の初期サウンドについて
『おしまい』と『蛙-kawazu-』の2作品から触れていこうと思う。
結成当初から電話企画や
見た目のインパクトもあり
注目度MAXだった【キズ】ですが
いざ楽曲を聴いてぶっ飛んだ方も多いのではないだろうか。
今回はメンバーが過去のインタビューで
こだわっていると言っていたフレーズを具体的にどこか探したり
それぞれの音楽ルーツを予想していく。
早速バンギャルちゃん達の度肝を抜いた
2作品のMVを見てみよう。
いやー本当にとんでもない(笑)
まず『おしまい』は全編通して同期の音がいい仕事をしている。
Aメロに入るところ等の場面転換で
ドラムのフィルやベースのグリスと混ざって
ちょっとバグっているようなイメージの音を作り出していたり。
過去のインタビューでreikiさんが言っていたのだが
という言葉通り楽曲のサビ前や
セクションの変わり目では上手く同期を使いつつ
ブレイクして次のフレーズの頭を引き立たせるような箇所がとても目立つ。
ちなみにブレイクというのはサビ前なんかでよくある音を一瞬止める「間」のようなモノ。
あと2番サビ前のギターが1番と違うフレーズだったり。
右耳側が裏メロみたいなモノを弾いてる感じ。
こういうフレーズが違ってくるとその後のサビの聴こえ方も変わってくる。
そしてこの曲はとにかくベースが印象的。
サビ後のベースのスラップがかっこいい。
2番サビ後の速いセクションの中でベースがペンペーンって
スラップしてるところも聴きどころ。
このあたりのフレーズは【Mudvayne】なんかの影響だろうか。
キズはメンバー各々の演奏力がめちゃくちゃ高いなと思うが
特にユエさんのベースはここ最近のV系シーンの中でも
群を抜いてテクニカルだと思う。
最後のギターとボーカルだけのところから
ラストサビにバンドインした瞬間も
ベースがウィンウィンしてたり
楽曲のどこを切り取っても何か仕込んでる感が半端じゃない。
最後のアウトロに入るフィルの部分もベースがすごいやっている。
文字に起こせないので口頭で伝えたいぐらいのフレーズだ。
ただやはりレコーディング段階でやりすぎかなとご本人も思うとのこと。
ライブでどう再現するか悩むこともあるようで…ストイック…
reikiさんはデスコアに影響を受けたと
過去のインタビューで発言されていたが
やはりデスコアというと
【BRING ME THE HORIZON】
【SUICIDE SILENCE】
あたりから入ったのかなーと。
予測出来るご年齢から察するに
ちょうどこのあたりのバンドが
めちゃくちゃ流行った年代かなと。
現代のV系シーンでこの2バンドに
影響を受けたバンドマンはとても多い。
【NOCTURNAL BLOODLUST】は
モロにデスコア直系って感じだし。
やはりこういったサウンドに影響を受けているだけあって
『おしまい』の2番Aメロや『ELISE』のBメロのような
途切れ途切れのリフがあちこちに出てくる。
他のバンドだとうわーこれどっかで聴いたようなリフだなー
ってなることが多いのですがキズの場合はなんじゃこりゃってぐらい。
元バンドマンから見てもそれぐらいすごい。
特別超難解というわけでもない曲もあるが
なんというか簡単にはつかませないぞ!って感じの
カオスさがフレーズ毎に埋まっているような。
十五のイントロもいい例だが
こういった隙間を作るのが
とても上手なバンドだなと思う。
あとreikiさんはこのバンドとか好きかもなーと。
こういうバグってるような印象をキズのサウンドから受けます。
ただキズのすごいところは
こういったサウンドを
クレバーに棒立ちでやるのではなく
感情全開でぶつけていくところだと思う。
ドラムとボーカルという感情が現れやすい立場の2人が
かなり剥き出しで音を吐き出すタイプだからなのか
楽曲全体に他のバンドにはない熱量を感じる。
僕はいくらうまいバンドでも
淡々と演奏されるとがっかりしてしまう。
なんかバンドである意義が見えないというか。
逆にメンバーが自分の生命エネルギーを
吐き出すようなプレイをしているキズはめちゃくちゃ鳥肌立つし
居ても立っても居られないような気持ちになる。
こういうエネルギーを持っているからこそ
すぐに人気が急上昇したんだと思うし
勢いだけでは終わらせない確かなプレイスキルと
幅広い音楽的バックボーンを感じるからこそ
この先どんな景色を魅せてくれるんだろうと
心の底からワクワクさせてくれるんだと思う。


この2作品の後にもとんでもない作品を
生み出していますがそちらに触れるのはまた別の記事で!
コメント
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