『DEZERT』のサウンドの変化を徹底解析!

音楽レビュー

 

おはニーハオ!

タンタンメンですよろしくお願いします!

 

 

今回は若手の中でも頭一つ抜きんでているバンド

DEZERTについて書いていこうと思う。

 

過去に彼らと対バンした時に

「とにかくバンド力が高い」と感じた。

 

僕は割と一本のライブを丸々観るのが苦手で

途中で飽きてしまうことが多いのだが

DEZERTは最初から最後まで

瞳孔開きっぱなしで観てしまった。

 

こんなフレーズがすごい!とか

そんなものじゃなくてバンドとしてパワーがあって

とにかくかっこいいと思わせてくれる。

 

 

そんなDEZERTですが2018年発表の楽曲は

今までの彼らのイメージを大きく覆すものだった。

ファンの方々もその変化は感じていると思うが

具体的に何が違うのかをサウンド面と過去のインタビューから

解説していきたいと思う。

 

 

まずDEZERTというと

楽曲タイトルや歌詞の奇抜さ、

エグさが目についてしまいがちだが

そこまでボーカルが自由に遊べる遊び場を

他のメンバーがしっかり用意しているという印象を受けていた。

 

 

特にリズム隊に関しては元々演奏力がかなり高く

ここがグダつくと恐らくボーカルの千秋さんは

ここまで自由に表現することが出来ないのではと思う。

 

ギターはあまり難しいことや激しいリフを弾いたりせず

スパイス程度に不協和音を乗せたりコーラスなどをかけて水っぽさを出したり

楽曲の最終的な雰囲気を決めるためのフレーズメイクをしている印象だ。

 

 

正直最初にDEZERTを聴いた時

ギターが全然聴こえてこない…

と思ったのですが

理由は以前千秋さんが

インタビューで言っていた

「ギタリスト嫌い」

が大きな要因ではないかと思われる。

 

 

音の周波数帯という観点から

ボーカルに近いところに鳴っている

ギターが邪魔だと感じるそうで(笑)

 

なので過去の音源を聴いてる限り

あまりギターの高音がきつくないというか

凛として時雨のようなキンキンのギターとは

対極のところにいるサウンドメイクになっている。

ミドル感が強いとでも言えるだろうか。

 

低音もそこまで出していない感があったが

最新作のTODAYでは今までとはサウンドが大きく変わっている。

 

今までは自主で活動していたのがMAVERICKに所属したことが

大きく影響しているように思う。

 

MAVERICK系列は元を辿るとラルクやMUCC、

シドといった楽曲のクオリティーが高く

サウンドが綿密に作り上げられているバンドが多く所属している。

 

なので恐らくプロデューサーやエンジニアに腕のいい人がついたのではないかと。

 

過去の【大塚ヘッドロック】等の楽曲と比べても

サウンドのまとまり感やスケール感に大きく変化している。

単純に重ねてるギターの数が増えたというのもあってなのか

今までよりも音に隙間が無くなったような気がする。

正直今まではギターがおざなりにされているイメージがあったので(笑)

 

今までよりも遥かにギターの低音が出ていて

楽曲として迫力が増しており

TODAY収録の[おはよう]

イントロから今までのDEZERTにはなかった音圧を感じる。

 

DEZERT 「蝶々」【Official Music Video】

こちらのMVになっている[蝶々]では哀愁漂うギターが

今までにないぐらい大きく聴こえている。

こういったクランチ気味なサウンドにも磨きがかかっているのだ。

 

激しめの曲の聴こえ方が違うのだが

[TODAY]という曲では圧倒的にバンドのスケール感が大きくなっている。

 

サビで弦楽器隊が低いコードをベタベタに弾いている上で

千秋さんが過去にないぐらい『歌』を歌い上げる。

サビに至るまでのクリーンなギターや

Aメロの静けさなど全てがその『歌』の為だけに

存在しているかのような。

 

今までよりもバンドが『歌』に

重点を置いているんだなと感じられるアレンジだ。

 

 

感覚的に表現するなら

今までは千秋さんが攻撃、

ギターが援護射撃、リズム隊が守り。

これに徹底して持ち場がバラバラだった部隊が

千秋さんが前線に出ていくのに一緒について行って全員で援護するような

メンバーの持ち場が近くなったような感じだろうか。

 

 

 

ヘタにバンドサウンド以外のウワモノや

ストリングスに頼らずに完成されている

【TODAY】というアルバムだったが

今後更にバンドサウンドに磨きがかかっていくと共に

ストリングスなどを取り入れていくことがあったとしたら…

 

千秋さんが言っていた

「変わりたいから変わる」
「遊びの延長にしたくない」

という言葉と最近のサウンドの進化を見ても

次作で表現される世界がどれだけ強烈なものになるか想像もつかない。

 

 

これからも変化していく彼らから目が離せない。

 

 

 

 

 

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